satoyamanekokunのブログ

猫たち、お酒、山に虫、神社仏閣、全くまとまりのないブログですいません。

死ぬまで山歩き(3)

今年は春先から登山道も釣り場も、いたるところが閉鎖されてしまいました。登れるようになったからと言って、登山者が渋滞するような山にも行きたくはないし、いつも一緒に同行してもらっている会社の友達と連絡をとりました。

 

9月の4日連休の2日目、道の駅「ヘルシーテラス佐久南」で待ち合わせ、天気はいま一つかもしれないけど明日は、夏休みが終わった息子を長野市で送って行かなくてはいけないし、今日しかなかったのです。

 

お互い運動不足なんでとか言いながら、どちらからともなく「奥秩父山系」「千曲の源流」から「甲武信岳」「金峰山」「瑞牆山」なんて行きたい方向が絞られるや、とりあえず「千曲の源流」から「甲武信岳」を目指そうということで意気統合しました。

 

ところがです。登山口の駐車場に到着して、支度をしているとすっかり降り出してしまいました。仕方なくカッパを着こんで歩き始めました。

 

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ここは、浅間山麓の「池の平湿原」と並び、自分が山に登り始めるきっかけにもなったところです。当時は渓流釣りにはまっていたころ、釣りの本に紹介されていたのがきっかけで、ここに行ってみたいと思いました。当時は登山靴などなかったので、長靴を履いて出かけてきました。当時は駐車場も登山道も整備されていませんでしたが、それがまた野趣があって良かった気がします。

 

ここを訪れるのはかれこれ7回目になると思います。甲武信岳は今日登れれば2回目です。

 

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毛木平の花の終ったマルバダケブキの群落です。花の盛りはこれは見事な光景といえると思います。同時に珍しいチョウたちも訪れていたことでしょう。花の盛りの時期にここだけ訪れてみるのも楽しいと思います。

 

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千曲川の源流を左手に見ながら進んでいきますが、暑い時期は冷たい源流のマイナスイオンが疲れた体を癒してくれます。

 

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登山道のわきには、早くもこんな子たちが顔を出していました。写真だけ収めて先を急ぎます。多分、友達は自分が道草ばかり食っているからペースを乱されて歩きずらいだろうなと思いながら、これが自分流の山の楽しみなのでお許しください。天気が良ければ今日も、珍しいチョウに会えることを期待していたのですが、この天気ではそちらの望みはあきらめることにしましょう。

 

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一枚岩をすべるように源流が流れる「ナメ滝」です。ここを一気に上るイワナを見ることもあるようです。

 

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去年の台風19号の傷跡もいたるところにあります。

 

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ちょっと小腹が空きました。

 

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途中から雨も上がって、カッパも下だけ脱ぎました。そして、水かさがすっかり少なくなって来たのを感じるともうじきです。

 

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そして、しばらくすると「千曲川信濃川水源地標」が見えました。ここまではまずまず順調だったといえます。ダケカンバの根元から湧き出ている水が正に「千曲川」の源流となる湧き水です。いずれ支流の水を集めて、日本海にそそいでいるのかと思うと感慨深いものがあります。

 

とりあえずリュックを降ろして、冷たい源流の湧き水をいただいて元気のあるうちに上を目指すことにしました。多分ここから順調にいっても1時間は覚悟しました。

 

流石にここからは勾配がきつくなります。「まだか!」と思っているうちに稜線に出ました。

 

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時間と体力さえ許せば、この稜線を右に行って「国師ヶ岳」に奥秩父の最高峰「北奥千丈岳」にも縦走してみたいところです。

稜線はしばらく疲れを忘れさせてくれましたが、またもや次第に勾配がきつくなってきました。

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そして、この岩場と思いきや意外と呆気なく三角点が見えてきたのには驚きました。

 

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1時間は覚悟していましたが、15分早く着きました。ここでお昼にしたのが幸運だったのかもしれません。少し霧が晴れて青空も見れました。

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稜線の先には、更に天気が良ければ奥秩父山系の最も西の峰々「国師ヶ岳」「北奥千丈 岳」「金峰山」が望めるのだと思いますが、雨が上がっただけでもご褒美だと思って感謝しましょう。

 

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サンゴのように、見事に岩に貼りつくように生えているのはコメツツジでしょうか。温暖化の影響で個体数が減ってきていると聞きました。

 

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帰りも道草ばかり食っていました。当たり前ですが、人も分け入ったことのない原生林が続きます。

 

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この辺りには、天然のアセビが群生しています。というか山全体をアセビが覆っているという感じです。

 

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自分が登り始めた頃、この辺りのカラマツは背丈ほどもありませんでした。長い月日が流れたことを感じさせてくれる大事な場所のような気がします。

 

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帰りは足がガクガクになりながらも、明るいうちに登山口の毛木平に到着しました。いつ来てもひたすら遠いですが、自分が山登りを始めたきっかけにもなった場所の一つなので、いつ来てもいいところです。

若い頃は、北アルプスの種池山荘で既に夕刻、明日は用事があるので柏原新道を扇沢まで一気に駆け下りたこともありました。

しかし、若い気になってそんな無茶をしてはいけません。自分の体力に合わせて人に迷惑をかけないように、余裕を持って楽しみたいと思います。またいつかこの地に来れることを楽しみにブログを更新してみました。