先月、28日(日)ご近所に配りものに歩くと、何と1月というのにフクジュソウが咲いていましたが、2月5日の大雪ですっかり雪の下になってしまいました。
この残雪が溶けるまではまだまだ寒い日もありますが、3日連休は天気も良くて日差しが暖かく感じました。
そして、2月11日の「建国記念日」は岩村田の鼻顔稲荷神社の「初午祭」です。本来は、2月の最初の午の日なので、今年の場合は2月12日なのですが、2011年から大勢の方に参拝してほしいという思いから「建国記念日」に行われるようになりました。
去年から通常開催に戻って、花園町の参道にはたくさんの露店が並んで賑やかです。
湯川を渡る橋の手前の本部販売所で、キツネのお顔の「初午大福」を買おうと思っていたのですが、午後参拝に行ったのですっかり売り切れていました。
手前が神楽殿で奥が本殿です。
湯川を渡る前に堤防を上流に進んで、奉焼祭の会場まで古いお札を持って行きます。初午祭のクライマックスともいえる奉焼祭の火入れが始まるころになると、ダルマさんも「押すな押すな」と大騒ぎになります。
本殿は湯川の東岸に嵌め込むように建てられた懸崖という造りです。2015年に竜巻の被害に遭って屋根が吹き飛ばされてしまいましたが、きれいに修復されて赤い柱と白い壁と緑の屋根のコントラストがきれいです。
橋を渡っていよいよ鳥居をくぐります。鳥居より左手にはダルマさんの露店が並んで賑やかです。
急な石段を上ると、本堂手前に「御姿殿」があります。こちらには子育てお稲荷さんと呼ばれる親子キツネの石像が鎮座しています。
画像が暗くなってしまいました。向って左が母キツネで稲荷神のお言葉が書かれているという巻き物をくわえています。そして、足元にはかわいい仔ギツネがいます。
向って右が父キツネで霊力を引き出すといわれる鍵をくわえています。
こちらからは2列で本殿を参拝します。キツネの好物、油揚げが売られています。以前は奉納した油揚げが山のようになっていましたが、今は参拝する間だけお上げして、持って帰ってくださいということでした。
鼻顔稲荷神社は、400年ほど前の永禄年間に京都の伏見稲荷大社から分霊されて、こちらに創建されたと言われています。祭神は「ウカノミタマノミコト」で天下泰平、五穀豊穣、家内安全、商売繫盛、交通安全、進学成就の守護神として信仰を集めていますが、こんなお姿をされていたのでしょうか。
たくさんのご利益があるありがたい神社ですが、稲荷神社というと、やはりいちばんは農業の守り神という印象が強いと思います。頭上に奉納された額縁は、桑の品種と葉の形が描かれたとても貴重なものです。
一生懸命に知っている品種を探したのですが、いちばん右下の「鼠返」しかわかりませんでした。この先の張りには蚕業技術員から奉納された繭が入った額縁が飾られていますが、日付は昭和24年となっています。
本殿裏にある「裏お稲荷さん」と呼ばれる石垣に組み込まれたこちらの祠は、本殿以前に建てられた旧本殿だということです。前の会社の先輩に連れられて初午祭に訪れたとき、地元の方たちのお参りの作法があって、「御姿殿」をお詣りして、「本殿」にお詣りをして、必ず最後に「裏お稲荷さん」をお詣りするのだということでした。
午前中はかなりの賑わいだったようです。地元の市会議員さんに県議会議員さんが、能登半島地震の募金活動を行って、募金箱も重くなるほど募金に協力していただいたということでした。
鼻顔稲荷神社というと御札にダルマさんに招き猫を買い求めますが、こちらの陶器製の「お稲荷さん」も人気です。神棚の両脇に置いておくと良いとされているようですが、自分は近くで向かい合いに置いておきたい気がします。
岩村田商店街を歩くと、マンホールの蓋もかわいいマネキギツネです。
初午から12日後の二の午でも、鳥居から参道脇にダルマ市に福飴などの露店も出ていて参拝客の姿もあります。はるか前に二の午にお参りに行ったときは、ダルマ市のおじちゃんとゆっくり話し込んだり、12日違うだけでかなり暖かくなった気がしました。ゆったりした気分で参拝するには二の午も良いと思います。