ついこの間まで、「暑い、暑い。」と言っていたような気がしますが、高い山は冷たい雨が止むと、すっかり白くなっていました。平地でもいつの間にか秋も深まってしまいました。この時期は美味しいものに、美味しいお酒をいただきたくなってしまいます。
酒税法が変わる前は、いわゆる二級酒の中で美味しいお酒を見つけるのが楽しみでした。ここ佐久地方のお酒も、二級酒のほうが美味しかったように思っていましたが、実は、一級酒は値段が高いので、まじまじ飲んだ記憶がないのでわからないというのが本当のところだと思います。
気がつくと最近、馴染みの酒屋さんに、お菓子屋さん、薬屋さん、魚屋さん、が次々なくなってしまいました。元気よくお店を開けているのは、大型店にコンビニばかりです。大型店にコンビニが悪いわけではなくて、ここ数年国の政策が弱い人にやさしくない気がします。そんなわけで自分も買い物に出かけると、ついつい大型店に向かってしまいがちですが、地元のお店を応援しようと心がけています。
と言いつつも、こちらはイオンで見つけた「トリス クラッシック」です。「昭和」「平成」「令和」と3種類あったのですが、期間限定だったのでしょうか?既にすっかり見なくなってしまいました。中身をいただいてしまうより、眺めているだけでも楽しい気分になります。
橘倉酒造株式会社さんの純米吟醸「無尽蔵」をいただいてみました。香りはひかえめな果実臭に、ほのかな甘みにキレのある辛口で後味もすっきりしていて美味しいお酒です。暑い日に冷やしていただきたい一品だと思います。 精米歩合:59% アルコール分:16度
若い頃は、どちらかというとクセのあるお酒が好きだったような気もします。ウイスキーたったらバーボンに焼酎でしたら、芋焼酎に泡盛、近頃はほんのり甘みを感じる黒糖焼酎が気に入っています。蒸留酒なので糖質はゼロなのですがほんのり甘みを感じる気がします。暑い日に今日はこの黒糖焼酎「里の曙」をいただこうと買ってエスカレーターを降りて数メートル歩いたその時です。ごく近くの右側で「パカーン!」という凄まじい音がしました。
一瞬何が起きたのかと思っていると、今さっき買って右手に下げていたレジ袋が軽くなっていました。恐る恐る右下を見るとレジ袋の底が抜けて、瓶がバラバラに割れていました。慌てて破片を拾い始めたのですが、若い女の子達に男の子がきれいな手をして手伝ってくれました。20代前半と思われる男子は最初から最後まで面倒をみてくれました。ケガでもしたら申し訳ないと思いつつも、若い方たちの気持ちがとても嬉しく感じました。
野尻湖にナウマンゾウ、トウモロコシ、黒姫山、俳人「小林一茶」の故郷、信濃町唯一の造り酒屋 株式会社高橋助作酒造店さんの清酒「松尾」の1.8ℓ入り紙パックです。辛口でクセがないので「すいっと」飲めて飽きない美味しさです。酒税法改正前のいわゆる二級酒に当たるお酒だと思いますが、二級酒はクセがなくて飲みやすいというイメージがあります。箱の側面に書かれている内容がまた楽しくなります。
こちらは純米手造りの「松尾」です。さわやかな果実臭、ふくよかに広がる味わいもクセのない辛口でおいしいお酒です。
「原酒」「しぼりたて」という表示に弱いので、見かけるとついつい手が伸びてしまいます。株式会社 今井酒造店さんの「若みどり」しぼりたて 生原酒 無濾過 無加水 精米歩合65% アルコール分20度 度数は20度と高いのですが、そのつよさを感じさせないすっきりとしたお酒です。ラベルのバックに「信濃の国」の歌詞が書かれているのが楽しいです。
今年の誕生日のお祝いにいただきました。大雪渓酒造 株式会社さんの蔵酒「大雪渓」の原酒。アルコール分20度 契約栽培米「ひちごこち」100%使用 ひかえめですが熟成感のある華やかな香りに、度数のわりにはやや辛口で飲みやすく、後味のほのかな甘味がまたおいしい気がします。
千曲川 最上流の蔵元 黒澤酒造株式会社さんの 清酒 井筒長 特別本醸造「八千穂」をいただいてみました。やや華やかな香りにほのかな果実臭、やや辛口だと思いますが、すっきりした甘味がまろやかでおいしいと感じました。精米歩合59% アルコール分15度 きれいなラベルが印象的です。
楽しみの虫探しが出来るのもあとわずかかも知れません。毎年いつまでトンボの姿が見れるだろうか?などと考えては晩秋に向かって思いを馳せています。すっかり酒は静かに飲む季節になってしまいましたが、美味しいお酒を静かに味わいたいと思います。