satoyamanekokunのブログ

猫たち、お酒、山に虫、神社仏閣、全くまとまりのないブログですいません。

神社仏閣を訪ねて「10」善光寺界隈

 

 

8月11日は女房と夏休みに入った息子を迎えに長野市のアパートに向いました。「山の日」に相応しく朝から空気の澄んだ気持ちのいい日です。佐久南インターから中部横断自動車道に乗ると浅間山がくっきりきれいに見えていました。「こんな日に登ったら気持ちいいだろうな」と思いながら眺めていました。

 

アパートに着いて荷物を積んでもうじきお昼です。暑いのでお蕎麦にしようということで、善光寺に向うことにしました。長野県立美術館に車を停めて東側参道を歩いていきましたが、善光寺を東側から眺めながら訪れるのは初めてです。

 

東側参道の右手には有名な歌人の句碑が並んでいます。

いちばん手前は井上井月の「越後に八房有とや 思ひよらぬ梅の花みて善光寺 蝶に気のほぐれて杖の軽さかな」

 

二番目は夏目漱石「生きて仰ぐ 空の高さよ 赤とんぼ」

 

続いては同じ北信の信濃町 柏原出身の俳人小林一茶の句碑です。

「春風や牛に引かれて善光寺 開帳に逢ふや雀も親子連れ」

 

最後は佐久市にもなじみの深い山口県出身の俳人種田山頭火の句碑です。

「八重ざくらうつくしく南無観世音菩薩像 すぐそこでしたしや信濃路のかっこう」

 

そういえば去年の「御開帳」以来なので早く本堂をお詣りしたいと思いましたが、ちょうど12時だったのでお昼を先にいただくことにしました。

 

 

 

尾張屋」さんでとろろ蕎麦をいただきました。今日も暑い日になりましたので冷たいそばが実に美味しい。

 

そして、1時間30分ほど自由行動にして本堂をお詣りしようということで意見がまとまりました。

 

本堂参詣前に必ずお参りするのはお釈迦様の涅槃像がご本尊の善光寺 世尊院 釈迦堂です。善光寺は来世をお守りくださるお寺さんで、世尊院は現世をお守りくださるお寺さんです。

 

 

今日は時間にも余裕があるので、世尊院の境内にお邪魔してみました。門を過ぎるとすぐ右手に井戸水が湧き出しています。善光寺が火災に遭う前、こちらの世尊院と向かい合うように、今の延命地蔵尊の辺りにあったころ、如来様にお供えした大切な井戸水だということです。

 

 

更に奥に行くと「おれおれ地蔵」と書かれた幟旗の下にかわいいお地蔵さまがおりました。2009年「オレオレ詐欺」の撲滅を祈願して信者のみなさんによって奉納されたということです。

 

そして、今日は世尊院の左隣の蓮華院もお詣りさせていただきました。ご本尊は戸隠神社 奥社の左隣にある戸隠神社 九頭龍社のかつてのご本尊、宇賀八臂弁財手です。明治時代、縁あって蓮華院へ安置され、祈りをささげてこられたということです。

 

日本古来の神「宇賀神」を頭上に置き、八本の腕「八臂」を以って万人の願いを聞いて下さるということです。そのご利益は数知れず。私たちの願いが叶うよう遍くそのお力をお示しくださるということですから、善光寺参詣の折には世尊院とともに蓮華院をお詣りしてみましょう。

 

本堂参詣前にチベット大仏さまが安置されている「西方寺」にもお詣りしたかったのですが、自由行動の時間もあと僅かになってしまいした。お財布の中の硬貨をほとんどお賽銭に使ってしまったので、お土産を買って細かくしようと思って入った仲見世のおばちゃんがとても気さくでかわいくて、たくさん話をしてくれました。

 

「どちらからおいでました。」と聞かれたので、「今日は夏休みになった息子を迎えに佐久から来たんです。」と答えると、この前、佐久の「ぴんころ地蔵」に行ってきたということでした。佐久は空が広くて高いところだと思ったということです。お土産を見させてもらっているうちに「蕎麦饅頭」に目が止まると「そのお饅頭は信濃町の柏原というところで造っているんですよ」と教えてくれました。

 

信濃町も良いところですよね」というと、しばらく二人で信濃町の話題で話がはずみました。子供たちが小学校のころ小林一茶旧宅を見ながら谷浜に海水浴に行ったこととか、信濃町はトウモロコシを売っているお店がどこに行ってもあって、トウモロコシを買っていただいていると、「これもおあがり」といって、井戸で冷やしたトマトやキュウリを子供たちに食べさせていただいたことなど、夏休みの思い出をたくさん話してくれました。

 

そんな子供たちも、もう50歳になるのだそうです。そして、その「蕎麦饅頭」に、好きだったキーホルダーが壊れてしまったので、キーホルダーとかわいいストラップを買わせてもらいました。かわいいおばちゃんの思い出話がとても楽しっかったので、「おばちゃん元気でね」と言って本堂に向いました。

 

本堂前には盆縁日の準備が整っていました。この盆縁日も4年ぶりの開催だということです。夜店もたくさん出てそれは賑やかだということです。善光寺で盆踊りなんていいですよね。踊っているうちに煩悩を捨てて仏様の救いの中に入っているかも知れないですね。

 

 



本堂参詣前には、六地蔵さまと、ぬれ仏、そして、親鸞聖人像をお詣りしましょう。

 

            

盗まれたおびんずる様も無事戻ってこられました。ここのところ腰痛に悩んでいますのでしっかり腰の辺りを撫でさせていただきました。本堂ではお賽銭をあげて般若心経を暗誦させていただきました。

 

帰りは暑くてみんな喉も渇いたので、東側参道の四阿で冷たいものを買っていただいていると、その奥に何やら石碑がありました。案内を読むと「鳩ぽっぽ歌碑」とありました。東くめ 作曲、滝廉太郎 作詞の有名な唱歌ですが、東くめは善光寺の鳩を見て歌を作ったということです。このほかにも有名な「お正月」「雪やこんこ」もこの二人の作詞、作曲です。

 

善光寺はいつ詣でても新しい出会いがあります。これも全て仏様のお導きのような気がします。南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏