前回の山行は当初の目的地にも行かれなかったので、少々不完全燃焼かなという思いでした。11月23日(木)「勤労感謝の日」は出勤日だったのですが、「IFSの非稼働日」ということで急遽休みになりましたから、直ぐにAさんに連絡をとったところ、浅間山方面に行きましょうという話になりました。
昨日、一昨日は山並みもすっきり見える快晴だったのですが、今日は少々霞んで雲も多い気がします。以前は有料道路だったチェリーパークラインを上っていくと車坂峠のわずか手前でかわいいカモシカが出迎えてくれていました。今日もとてもついている気がしました。
車坂峠に着きました。これより南は長野県 小諸市で、北は群馬県 嬬恋村になります。標高はすでに2,000m近い峠です。
すっきり快晴という感じではありませんが、南に富士山が霞んで見えていました。
西は水ノ塔、東篭ノ塔、西篭ノ塔方面になります。
東は黒斑山方面になります。さて、どちらに行こうかということでAさんと相談の結果、黒斑山(表コース)に行くことにしました。思えば、子供たちが小さいころゴールデンウィークにこちらを目指して登ったのですが、残雪があまりにも多くて途中で引き返した思い出があるので、またいつか登りたいという思いもありました。
歩き始めると登山道は徐々に雪が多くなってきましたが、登山道わきの陽だまりを見ると、紅葉し始めたシラタマノキがきれいです。
更に日当たりの良いところは、まだ緑色が残っていました。
コケモモも場所によって、紅葉していたりまだ緑色のところもあります。
後を振り返ると、水ノ塔、篭ノ塔がきれいに見えます。
視界が開けると気持ちが良いです。西方面の山並みの奥に中央アルプスが霞んで見えています。
標高が高くなるにつれて、徐々に雪が多くなってきました。凍結しているところは要注意です。
こんなに雪があることなど想定していなかったので、アイゼンを持って行こうなどとは頭の片隅にもありませんでしたが、Aさんは、最近買ったこのチェーンスパイクを持って来ていました。たぶん、何も持ってこなかった自分に気をつかってくれたのだと思いますが、Aさんも最後まで使いませんでした。
この時期に登っている方たちの多いのには驚きました。そして、ほとんどの方たちはチェーンスパイクを装着して登っていました。たぶん自分たちは、山を舐めたど素人だと思われていたかもしれません。
東に視界が開けると浅間山が顔を出しました。
更に上るとシェルターがありました。戦後最悪の火山災害となってしまった御嶽山の噴火から来年で10年になります。浅間山もここのところ火山活動が活発ですから、シェルターのある場所はいつも把握しておくことは大切です。
シェルターから左に曲がって更に登ると「槍ヶ鞘」に着きました。浅間山が正面に迫ってきます。
まるでローソクのように立った岩が目にとまります。
不思議な岩を右に見ながら、今度はぬかった急坂を進むと「トーミの頭」に着きました。
浅間山で最大の火口跡だという第一外輪山ですが、この火口が出来たときの噴火の光景とは・・・。全く想像もつかない規模だったと思います。
9時前からほとんど休憩もしないで、ひたすら歩いていたので喉が渇きました。時間を見ると11時を少し回ったところです。ちょっとおやつも食べようと思ったら、朝飯も早かったので、二人ともすっかりお腹が空いてしまって、しっかりお昼をいただくとになりました。
「賽の河原」から北側を巻くように、浅間山に上っている登山道が確認できます。あのザレ場はいつ登ってもきつかった思い出があります。同じ山に登ってもコースを変えると全く雰囲気が変わるので、一度、軽井沢方面から登ってみたいと思います。
防災無線とドコモのアンテナがありました。
標高2,404m 第一外輪山で最も標高の高い黒斑山に着きました。因みに第二外輪山は前掛山のことを指すのだということです。Aさんに1枚撮ってもらいましたが、いつ見ても銀行強盗のようです。
黒斑山を後にして蛇骨岳に向いますが、景色ばかりに気を取られていないで足元に気をつけましょう。
2,366m「蛇骨岳」に着きました。
黒斑山より更に北側から浅間山を眺めることになりますので、また微妙に形が変わりますが、Aさんはここから見た浅間山が気に入ったようです。
「蛇骨岳」から南に見える景色です。
北に霞んで見えるのは北信方面の山脈です。自分は帰りの体力を考えると、今日はこの辺りが限界かなと思っていました。Aさんはまだこの先に行く気満々だったので、自分はここで待っていることにしたのですが、Aさんも一緒に下るというのでちょっと申し訳ない思いをしました。
「八ヶ岳のはるか奥に見える2つのピークは左が甲斐駒で右が仙丈だろうか」とAさんに話しかけると、自分よりもう少し年配と思われる単独登行の方が「そうです」と答えてくれたので、すかさず「ありがとうございます」と返事をしました。
名残惜しいけれども、明日も仕事なので下山します。アサマ2000パークスキー場が眼下に見えます。はるか奥には北アルプスの山脈が見えます。
最後の一番の急坂で太ももが痙攣しましたが、今日も無事に登山口に戻ってきました。時間さえあればこの「ランプの宿」に泊まっていきたいようです。
山の神さまにお礼を言って、また元気で登れる日を楽しみしましょう。
朝、Aさんからこのピッケルにヘッドライトをいただきました。特にピッケルはブレードがバイルに交換できて、ピックも今付いている氷壁用の角度のものと、雪山用のものと交換できるという優れものです。Aさんは「功一さん農作業にでも使って」と言っていましたが、Aさんの身体の一部のような道具をとてもそんなことには使えません。
ピッケルも一本持ってはいますが、本格的な冬山に登ることはまずないので、一度使っただけで道具道楽みたいなもんです。今日のような日は軽アイゼンと一緒に車に載せておけば、きっと役に立つ日があると思いますので、いざというとき大切に使わせていただきます。