satoyamanekokunのブログ

猫たち、お酒、山に虫、神社仏閣、全くまとまりのないブログですいません。

死ぬまで山歩き(10)

 いつのころからか時々夢に出てくる「麦草ヒュッテ」、まだここに来たこともない頃から夢に出てきていました。たまたま形が似ていただけのことかもしれませんが、初めてここを訪れたとき「夢にでてくるあの山小屋だ!」と思いました。

 

 八ヶ岳は夏沢峠から南が南八ヶ岳で、それより北が北八ヶ岳と呼ばれています。神秘的な池が多いのと苔生した針葉樹林の中を進む北八ヶ岳は独特な魅力があります。

 

 今回もいつも一緒に登っている職場の仲間三人で出かけました。佐久穂町から茅野市に通じる国道299号線、通称「メルヘン街道」の最高地点が麦草峠です。ここはもうじきゲートが閉められて冬季間は通行止めになります。

 

 当初、麦草峠から南の丸山、高見石、中山そして帰りは白駒池をまわって帰ってこようと思っていたのですが、どうも天気がいまひとつで南八方面は更に雲が厚い気がしました。山に出かけて天気が悪いほど不運なことはないので、こちらより北の茶臼山縞枯山、雨池方面に行こうということで意見がまとまりました。

 

 

 この登山コースに来たのは、30年ほども前のことだと思います。平らなところはけっこう木道で整備されていました。

 

 苔も種類が多くて、じっと眺めているときれいなものです。それにしてもこちらは苔でしょうか、シダ植物でしょうか・・・?勉強不足です。

 

 

 例によって自分はいつものごとく道草ばかり食っています。

 

 イワヒバの葉に似ているこちらは何というのでしょうか?イワヒバもシダ植物だということを最近知りました。自分は苔の仲間だとばかり思っていました。

 

 

 杉の木の盆栽のようなこちらも苔ではなくて、ミズスギというシダの仲間になるようです。

 

 

 

 

 目前に茶臼山が迫っています。

 

 開けた場所に出ました。周りの木には樹氷で白くなっています。気温はたぶん氷点下だと思います。けっこう厚着してきたつもりでも休むと寒いくらいです。

 

 ゴゼンタチバナとイワカガミが仲良く紅葉しています。

 

 こちらはまだ杉の盆栽のようにはなっていませんがミズスギでしょうか?

 

 登山道の真ん中に北岳のような岩がありました。

 

 

 2,384m 茶臼山の頂上に到着しました。はるか以前と変わらず針葉樹林の中です。それにしても銀行強盗のようないでたちです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 茶臼山 頂上からわずか西に歩くと原村、富士見町方面に視界が開けた茶臼山展望台に着きます。左ひざの日の丸は新しく買っておろした日、北横岳から亀甲池に下る途中、湿った石で滑って転んで穴が開いてしまいました。勿体ないので日の丸のワッペンを貼って使っています。

 

 森林限界に近い標高なのでハイマツがありました。

 

 

 眼下に時々見えるのは原村、富士見方面でしょうか?たぶん、天気さえよければその先に南アルプスの名だたる峰々が見えるはずでしょうが、こればかりはどうしようもないです。

 

 しばらくみんなで突然ガスが切れはしないかと思って眺めていましたが、それはなさそうなので緩やかに北に下って縞枯山を目指します。

 

 この山の由来にもなっています。シラビソ、オオシラビソに見られる「縞枯現象」です。この縞枯山蓼科山で多く見られる現象で突然帯状に枯れて遠くから見ると白い縞模様に見えるので縞枯というようです。山自身の自浄作用とか木々の世代交代とか天然更新と考えられていますが不思議な現象です。

 

 

 茶臼山から縞枯山の最低鞍部です。しばし、らくちん、らくちんと思いきや下った分だけまた昇らなくてはいけません。

 

 

 

 縞枯山の頂上に到着しました。以前来た時と記憶にある印象はさほど変わりはありませんでした。この奥に視界が開けていれば大岳、横岳、双子山、またその奥に蓼科山、右手奥には浅間山麓が見わたせるはずなのですが標高のわりに残念な気がします。

 

 北側の斜面には雪が・・・!

 

 

 横岳ロープウェの坪庭方面からくる方たちもいました。自分たちは雨池方面に向かいます。

 

 こちらは雨池山です。

 

 

 

 下る途中でお昼をいただいて、さらに下って佐久穂町 鷽の口から通じる営林署、森林組合、山小屋関係者の車道に出ます。車道とはいってもかなりの悪路で、一般車両は進入禁止になっています。

 

 みんなで共通して思ったことは、今の長くて急な下りは逆コースで行かなくてよかったと思いました。

 

 原生林の中の林道を進みますが、いつの間にやら青空が見えていました。

 

 2019年10月の台風19号の影響でしょうか、たぶんこの林道が閉鎖されているのだと思いますが、この迂回路はかなり遠回りだと思います。

 

 

 ひたすら麦草峠を目指しますが、Aさんは雨池に行ってみたかったようです。まだ時間も早いし行ってみましょう。

 

 

 木道を歩くこと15分ほどでしょうか。雨池に到着しましたが何とも不思議な光景を見ることになりました。

 

 元々そんなに深くはない雨池ですが、ほとんど水がなくなって奥のほうだけわずかに残っているだけです。これは驚きです。これも台風19号の影響で元々浅いところに土砂が流れ込んで、さらに貯水量が減ってしまってすぐに干上がってしまうのかもしれないと自分は思いましたが、定かではありません。

 

 

 

 岸から何となく意図的に並んでいる石がありました。確かに自然にできたとは思えない気がします。

 

 

 

 

 大きな石には満水だった頃の水面の痕跡があります。

 

 人面石・・・・・そう思って見るとちょっと怖い。わずかに残った水の周りには鹿の足跡がたくさんありました。

 

 作業用の車道から再び登山道に入ります。雨池から3kmとありましたが5kmほどに感じました。

 

 麦草峠近くの「茶水ノ池」です。お茶を入れるのに使うというわけではなくて、茶色い色をした水の池という意味だと思います。

 

 今日も無事に登山口まで戻ってくることができました。そして今回はご一緒できませんでしたが、今年はまた一人一緒に登れる職場の友達が増えました。帰りに浅間山麓が夕焼けに染まってくっきり見えました。

 

 今日はこちらに登ったほうが展望が良かったのだろうと思いますが、こればかりは選択を誤ったというわけではありません。またとない好天に恵まれることもあります。いつ何処に登っても二度と同じ景色に行き会うことはありません。そして、過去の距離感は長くなることはなくて必ず短くなっています。次の週はすっかり水曜日頃まで筋肉痛でした。

 

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