satoyamanekokunのブログ

猫たち、お酒、山に虫、神社仏閣、全くまとまりのないブログですいません。

アコギの池

f:id:satoyamanekokun:20181209112248j:plain


   自宅の西の山を超えた沢に、農業用のため池があります。子供の頃から「アコギの池」と呼ばれて親しまれていました。

 地図などによると「赤穂木の池」と表現されていた覚えがありますが、文献によっては、「阿古木の池」または「阿古ふ木の池」と書かれているものもあります。けれども近頃は、「立科の池」と呼ばれるようになているのですが、その呼び方が正しいかどうかも定かではありません。

f:id:satoyamanekokun:20181209162108j:plain

 小さい頃から、ドジョウを捕まえたり、今は見るのも珍しくなってしまった、ゲンゴロウを獲ったり、トンボを獲ったりして遊んだ記憶があります。

 ゲンゴロウはというと、戦後の食糧難の開拓地では、おやつがわりに食べたものです。おふくろに、硬い羽根を取って塩をまぶして、フライパンで炒ってもらって食べた記憶がありますが、多少泥臭くてあまり美味しくはなかったような気がします。

 同じ食べ方ならば、サワガニのほうが美味しかったように思います。

 薪割りをしていると出てくる、カミキリムシの幼虫をこの地方では、テッポウムシと言って、火に入れて焼いてもらって食べましたが、これは甘くて美味しいです。

 しかし、さすがに大きいものは見ただけで怖い気がします。

  そして周辺には、季節の山野草がたくさん咲いていました。ウツボグサ、キキョウ、オミナエシカワラナデシコミソハギ、キリンソウなど特に夏は,花の数も種類も多かったです。

 水棲動物や水鳥もたくさん訪れるところで、一昨年からカワセミも見ました。魚の類もたくさん生息しています。

 ここに、タニシを放したのは自分です。もともとこの池にタニシはいなかったのですが、子供達と獲ってきて漬物桶で飼っていたものが殖えてしまって、可愛そうなのでこの池に放しました。

  これまた、この池で殖えていて驚いたのですが、タニシやカワニナが殖えるということは、水質が悪くない証拠でもあるのです。また、彼らはその水を更にきれいにしてくれるので、ありがたいですね。

 この「アコギの池」が、今年9月から耐震補強のための改修工事が行われることになりました。(既に始まっているのですが)

 このことについては、8月の区内草刈り作業の終了後、区長さんからの連絡で県と市の担当者から説明がありました。

 その後、質問をする時間をとっていただいて、皆さんから色々な質問が出ましたが、自分も、ここは逃せないとばかりに要望も含めて質問をさせていただきました。

 趣旨は、今この池に生息している生き物を、一旦どこかに移して工事終了後には、また、この池に戻してほしいという内容でした。

 それは残念ですけど、全部が全部という訳にはいかないのは承知していますが、この池の水棲動物たちにしても、色々な理由でこの池に棲みつくことになってしまったので、どんなに小さな生命でも再びこの池に戻してやりたいと思ったからです。

 実際、魚の類だけではなくてタニシやカワニナ、のほかに、カラス貝もいるという話も聞きました。

 そして、オニヤンマやコヤマトンボ、ウチワヤンマ、ルリボシヤンマなどトンボの種類もたくさん生息している、自然豊かなため池なのです。

 たしかに目的は、農業用のため池ということなのですが、様々な生命が生息できる安全な農業用水ともいえるのではないでしょうか。

 ブラックバスウシガエルといった、厄介扱いされている生き物もいますが、彼らにしても戦後の食用として持ち込まれたもので、それを、人間の都合で厄介者扱いされても迷惑な話です。たしかに、ブラックバスファンたちが、どこの池にも見境なしに放していってしまうのは非常に迷惑なことです。

 シラサギやアオサギにしても、一時は絶滅も心配されるほどに数が減ってしまったのですが、逆にこの頃では数が殖えて、有害鳥獣とまで言われかねない状況に追い込まれているようです。

 純白のシラサギの飛んでいる姿はとても見事で、何ともきれいな鳥だと思いませんか。

 何れにしても、あちこち脱線しましたが、昆虫食や有害鳥獣と呼ばれている動物たちについてはまたの機会にして、この池の生き物たちを救って欲しいという願いで、必死になって要望したのですが、この気持ちが行政の担当者に伝わっていることを願って工事の終わるのを待ちわびています。

f:id:satoyamanekokun:20181209112341j:plain