satoyamanekokunのブログ

猫たち、お酒、山に虫、神社仏閣、全くまとまりのないブログですいません。

夜、車を止める美女

今週のお題「怖い話」

 

 「上州村のことじゃった・・・・。」は、あるCMになってしまいますが、群馬県下 仁田町のお話です。

 

 今から35年ほども前のことになると思います。自分が22年務めた前の会社の高崎の工場に、一年間教育で行っていたころ聞いたお話です。

 

 群馬県 下仁田町から長野県 佐久市につながる国道254号線は、今では広くて良い道路になっていますが、当時は、下仁田町を過ぎると急に狭い道路になってしまうのです。

 週末は実家のある佐久市に帰るのですが、1日終えて帰るとこの辺りを通る頃はすっかり暗くなってしまうのです。

 道が細くなってしばらく進むと、赤い橋があってそこだけ何故か街灯があるのですが、何も知らずに通っても何とも心細くなる風景です。実は樹木に隠れて見えないのですが、この橋の下は深い谷になっているのだそうです。

 この辺りに差しかかると、ラジオも音楽も心細くなって息を殺して通っていた覚えがあります。当時、アマチュア無線に夢中になっていましたので、関東エリアの皆さんと交信しながら運転していたのですが、この辺りに来るとロケーションが悪く、関東エリア、信越エリアの無線局とも交信できなくなってしないます。

 

 これは地元の友人から聞いた話なのですが、夜この赤い橋に若くてきれいな女の人が立っていて、通る車を止めて「〇〇まで乗せて行って下さい。」と丁重にお願いするのだそうです。遥か前に聞いた話ですので、流石にその地名は忘れてしまいました。

 運転者はその目的地を通るか、若しくは近くに行く場合は親切に乗せてあげるのですが、しばらく進むとルームミラーに移っていた女性の姿は消えていて、女性の座っていた座席が濡れているのだそうです。

 

 そこまでは、よくある話だくらいに思っていたのですが、高崎の社員寮で一緒に教育を受けている同僚たちと、夜一杯飲みながら怪談話で盛り上がったことがありました。そこで驚いたのは全く同じ話をこの晩、群馬県に住んでいるこの同僚から聞いたということです。

 こういうことが起きるようになったのは、ある事故が起きてからなのだそうです。群馬県側から車を走らせていた若い女の方が、その橋辺りにを通りかかった時、ハンドル操作を誤って深い谷に転落して亡くなってしまったのだそうです。

 

 その女性が群馬県からどこに向かっていたのかは知る由もありませんが、あまりにも無念でお気の毒に思ってしまいます。「南無阿弥陀仏」「南無阿弥陀仏」合掌

 

 

人から聞いた話ばかりですが、この話をしてくれたこの同僚から聞いたもう一つの話です。

 釣り好きの友達がいて、夏になると利根川にアユ釣りに行っていたときの出来事なのだそうです。

 葦が背丈の2倍以上もはびこる、自分だけが知っていてめっぽう釣れる場所があったということですが、その日も朝から好調で型のいいアユがたくさん釣れていたということでした。

 天気は良かったのに、急に辺りに霧がかかって陽はすっかり隠れて、ひんやり感じたということです。しばらくすると、水辺の方から「ガシャ!ガシャ!」という音が聞こえて、徐々に近づいて来たということです。その友達は怖くなって、霧の中に目を凝らして透かすように水辺を見ると、甲冑姿の武将達がその友達のほうに向かってくるのだそうです。その友達は、慌てふためいて転がるようにその場から逃げたということでした。

 しばらくして霧も晴れたので、大事な道具もすっかり置いて逃げてきたので、恐る恐る釣り具を持ちに戻ってみると、あれほど釣れていたオカンの中のアユは一匹もいなかったということです。

 

 

暇さえあれば虫探し(7)

しゃがみ込んで草むらにスマホやデジカメを向けていたり、雑木の幹をジッと睨み付けていたり、花に止まっている虫を見てニヤニヤしているオッサンがいたら、けして変質者ではないのでそっとしておいやって下さい。変質者ではありませんが、少し変わっているオッサンかも知れないですね。(これは紛れもなく自分のことです。)
今年は梅雨明けが待ち遠しかったですね。昆虫たちはもっと待ち遠しかったに違いないと思います。
少し雨が止むと待ってましたとばかりに チョウが花を訪れたり、セミが鳴きはじめたり急ににぎやかになってワクワクします。

7月12日久しぶりに晴れ間が出ると、庭のキリンソウを訪れたメスグロヒョウモンのオスです。


f:id:satoyamanekokun:20200815074512j:plain


すぐ近くのミズヒキの葉に止まったかわいいチョウはコキマダラセセリでしょうか。セセリチョウの仲間は小型で地味ですけどかわいいチョウです。


f:id:satoyamanekokun:20200815075028j:plain


 メスグロヒョウモンのオスがいるのだから、メスもきっといると思うのですがかなか見かけません。8月1お墓参りに行って、家に戻るとリョウブの木の周りがにぎやかです。ヒョウモンチョウが何頭かリョウブの花に訪れていました。



その中に、黒地に白い模様がくっきり見える個体が1頭いました。一見イチモンジチョウかなと思いましたが、飛び方も模様も明らかに違います。ソーッと、近づいて見ると、イチモンジチョウではありませんでした。 メスグロヒョウモンのメスです。ヒョウモンチョウはその名の通り、ヒョウ柄が特徴的なチョウなのですが、メスグロヒョウモンのメスは到底ヒョウモンチョウの仲間とは思えない色彩のチョウです。画像はとてもとてもいまひとつですが、やっと撮ったのがこの一枚です。


f:id:satoyamanekokun:20200815075439j:plain


 この木の隣にはシナノキがあって、その花にもたくさんのチョウが集まって来たのですが、老木になって道路側に傾いて行って危ないので丁重にお清めしていただいて切ってもらいました。このリョウブの木もあまり大きくならないように気をつけていたのですが、たくさんのチョウたちが来てくれるので大切にしたいと思いました。


以前、子ども達がカブトムシやクワガタを採りに来ていた、クヌギやコナラなどの雑木のある場所を思い出して振り替えで休日になった7月31日、これこそ「虫の知らせ」のごとく立ち寄ってみると、いましたいました、オオムラサキが2頭発酵した樹液に来ていました。この大きさに羽根を広げた時の紫色は実に見事です。そして、全身が見事に緑色に輝くアオカナブンがいることも忘れてはいけませんね。


f:id:satoyamanekokun:20200815080136j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815080327j:plain


 なかなか羽根を開いてくれないのでジッと見つめていると更に幸運が訪れました。なんとコムラサキが突然飛来してきてくれたのです。たぶんこのチョウに行き会ったのは小学校の頃以来になると思います。家の近くの雑木林にクワガタを採りに行くと、クワガタのほかにこのコムラサキアオカナブンオオスズメバチがいつも樹液に集まって来ていました。


f:id:satoyamanekokun:20200815080553j:plain


8月1日もお墓参りの帰りに寄ったのですが、この日は雑木にチョウの姿はありませんでした。車を降りて歩き出すと黄土色に黒い斑点、前羽根の先が黒いチョウが飛び出しました。時々草地に止まるのですが、警戒心が強くてなかなか近づくことができません。何とか撮った1枚がこの画像ですが、見る人が見ればツマグロヒョウモンに見えなくもない程度の画像です。いったいどっちを向いて飛んでいるのやらさっぱり分からないといった感じです。


f:id:satoyamanekokun:20200815080643j:plain


 それからは毎日のようにどんな昆虫たちが来ているのか考えると、気が気ではなくて暇さえあればこの場所に来ていました。後日、8月2日の朝は更にたくさんのチョウたちに行き会うことができました。

オオムラサキのオス・メス にスミナガシ、ルリタテハそしてアオカナブンシロテンハナムグリでしょうか。


f:id:satoyamanekokun:20200815083526j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815084005j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815084354j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815084540j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815084641j:plain



写真を撮りながら見入っていると、なんとスミナガシが自分の右腕に飛び移って来てくれました。これには驚きました。スミナガシは羽根の表もきれいですが裏もきれいなんですね。逃げられないうちに画像を撮りたかったのですが、これを撮るのがやっとでした。


f:id:satoyamanekokun:20200815085004j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815085043j:plain


 後日、8月6日も仕事帰りにいつもの場所に立ち寄りました。メスのオオムラサキは頻繁に羽根を開いて樹液を吸っていることが多いのですが、オスはなかなか羽根を開いてくれません。この日はきれいなオスの画像も撮ることができました。そればかりかオスの1頭が自分の左腕に飛び移ってきてくれました。なんとこの日は、オス・メス合わせて7頭のオオムラサキに会うことができました。そして、近くのクヌギの木にはミヤマクワガタがいました。


f:id:satoyamanekokun:20200815092424j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815091437j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815091710j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815091840j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815091950j:plain


 そして、お盆休みに入って2日目の8月10日、最近見かける機会が少なくなったような気がします。ヤマキマダラヒカゲに行き会いました。オオムラサキルリタテハ、羽根もだいぶ痛みもありますがとても見事な色彩の昆虫たちです。


f:id:satoyamanekokun:20200815093504j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815093752j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815100514j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815100832j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200815101045j:plain


 朝も早くから畑に出かけると、東の空がとてもきれいな朝焼けに染まる日もあります。そして保護猫の「ハンちゃん」が手伝いに来てくれます。「ハンちゃん」と一緒に箱詰めして集荷場に行った帰りは、時間さえあれば虫探しをして帰ります。今年は梅雨明けが遅くて各地で大雨による被害も尋常ではありません。被災地の皆様には謹んでお見舞い申し上げます。

 梅雨明けと同時に恐ろしいほどの猛暑に見舞われています。自分たちが子どもの頃は、真夏とはいってもこれほど異常な暑い日はなかったように思います。これも自分たち人間が環境を考えずに経済や便利さを追求した結果ではないかと感じることがあります。絶滅危惧種と呼ばれる昆虫や植物がこれ以上増えてしまわないよう、環境にやさしい生活を心がけたいと思うこの頃です。

お酒の話(3)

関東甲信地方も昨日梅雨入りしました。毎年楽しみにしている山菜の時期もあっという間に過ぎてしまいました。

f:id:satoyamanekokun:20200613153038j:plain

f:id:satoyamanekokun:20200613152601j:plain

下の子も一生懸命勉強してやっと入学と同時に入寮して行ったのですが、1週間でまたもや休校になってしまいました。

高校入試前の政府の発表した突然の休校は本当に迷惑極まるものでした。聞けば内閣府に首相とほんの少人数で決めていたということのようです。こんな大事なことを小手先でちょこちょこ決められては、国民はたまったものではないです。

小さい子のいる家庭は本当に大変だったと思います。そんな内容の話ですから例によって議事録も残っていないということです。

f:id:satoyamanekokun:20200613152409j:plain

長い休校の末、やっと6月から授業が再開しました。5月31日は荷物を持って皆で長野まで送って行きましたが、その日は家族でも寮に入ることも出来ませんでした。



そんな訳で午後は帰りの時間にも余裕がたっぷりありましたので、蔦屋に寄ったり、向かいのパン屋さんでパンを買ったりしながら長野東インターに向かいました。自分も飲んだことのないお酒を見つけたいと思って西友に寄りました。

f:id:satoyamanekokun:20200613152503j:plain

買っていただいたうちの一本は、長野市 の 株式会社 今井酒造店さんの「若緑」特別本醸造酒です。精米歩合59% アルコール度数14度 銘柄がそのまま香りになったような爽やかで華やかな香りに、驚くほどすっきりした口当たりでとても飲みやすいお酒でした。
やや辛口だと思いますが、心地よい甘みが続く気がします。美味しい湧き水を飲んでいるような、全く新しい感覚のお酒に出会った感じがします。

f:id:satoyamanekokun:20200613152633j:plain

もう一本は、須坂市の株式会社 遠藤酒造場さんの「渓流」しぼりたて生原酒です。アルコール度数20度 何しろ「しぼりたて」「原酒」「限定品」というラベルを見るとついつい手が伸びてしまいます。ひかえめな華やかな香りに、「しぼりたて」「生原酒」という類のなかでは、珍しく辛口だと思います。そして、ずっしりとした美味しさが口に広がります。アルコール度数が高いので、ロックも美味しいと思います。

f:id:satoyamanekokun:20200613152708j:plain

こちらは、上信越自動車道の東部湯の丸
サービスエリアで一休みして買っていただいたお茶です。ありがたくて美味しいお茶でした。

f:id:satoyamanekokun:20200613152740j:plain

こちらは久しぶりに早く帰れた日、寄り道をして買ったうちの一本、飯山市の株式会社 田中屋酒造店さんの特別純米酒「水尾」です。昨年の台風19号で被災したにも関わらず、頑張って機能する範囲で酒造りを続けたということです。

飯山市役所も1階が浸水して、2階に梯子をかけて出入りしたということです。何も出来ませんが、お酒を買わせていただいて応援したいです。
精米歩合59% アルコール分15% 癖がなくて美味しい、すいすいねめてしまいます。爽やかな甘みと酸味にわずかに苦味を感じるのは、体調の性かもしれません。水尾山の湧水を仕込み水に使用していることから「水尾」という銘柄になったのでしょうか?ラベルの文字が大好きです。尚、使っている酒米がまた珍しいです。お隣の木島平村産の希少種「金紋錦」というお米だということです。

f:id:satoyamanekokun:20200613152811j:plain

一緒に購入したもう一本は、地元の株式会社 土屋酒造店さんの「亀の海」純米吟醸 無濾過原酒です。華やかで爽やかな香りに、やや白濁したところが「無濾過」という表現にピタリと当てはまる気がします。精米歩合59% アルコール分 17度
正にしぼりたての原酒をそのままいただいているようです。


表示が「アルコール度数」だったり、「アルコール分」だったり、「〇〇%」または「〇〇度」だったりしますが、全く同じ内容なのでラベルに表示されている通りにしておきます。

f:id:satoyamanekokun:20200613152850j:plain


自宅からいちばん近い酒蔵で、地元では「声は鶯、酒は初鶯」で有名な木内酒造株式会社さんの「初鶯」特選生一本 純米吟醸酒です。精米歩合55% アルコール分 14度以上15度未満 ほのかに酸味を感じる上品な果実臭にわずかに穀物臭も感じる気がします。どちらかというと辛口で飲みやすいお酒です。何ともめでたいイメージの銘柄だという気がします。

まだまだ他県に出かけるような行動は慎まなければいけませんが、休日は畑仕事かせいぜい散歩に出かけるぐらいで登山口も閉鎖されてしまいました。そろそろあまり混みあわないようなところに出かけてみたい気もします。そんな折には是非その地の地酒を買って帰って、その地の歴史や風土に思いを馳せて味わいたい気がします。

お酒の話(2)

季節は駆け足で進んでいるのですが、何とも恐ろしい新型コロナウイルスが世界中を脅かしています。
こんな事がなければとてもいい季節なのですが、外出もままならないので仕方がないですね。
4月12日の信濃毎日新聞の「斜面」に、5年前国際宇宙ステーションに到着した宇宙飛行士油井亀美也さんが、地球を見て「きれいで言葉が出ない」と表現したそうです。帰還後の寄稿では、「地球は非常に美しいが人類の活動に疲れてしまっているようにも思えた」とも表現ていました。年々大きくなっていくオゾンホールに、小さくなっていく氷河、毎年どこかで発生する大規模災害、感染症は環境破壊ですみかを追われた野生動物が人類と接触することで起きるとも言われているようです。今、世界中を脅かしている新型コロナウイルスも限界に達した地球のうめき声かもしれない。という後半の一部を抜粋しました。
本当にその通り、もう誰もが見てみないふりをしている場合ではない、危機的な状況なのかもしれません。


f:id:satoyamanekokun:20200513060059j:plain


それでも、5日間だけ休みになった連休も畑仕事に家の片づけやらで、もちろんできるだけ外出しないように過ごしていましたが、会社の友達から電話が来て山菜採りに連れてってほしいということで、なんだか忙しくて自分もまだ様子も見に行ってないし、家の周りの里山なので人に迷惑をかけることもないと思うので、翌日半日だけ初夏の里山を歩きました。
何とも言えない気分転換になって楽しかったですね。そして、いつも手土産に美味しいお酒を持ってきてくれるのです。今日採れた山菜といただくとそれはまた格別な思いがします。
いただいたお酒は、「浦霞 辛口」精米歩合65%  爽やかなフルーツの香りにほんのり穀物の香りも感じました。すっきりとした飲み口に熟成された深みも感じる辛口のお酒です。燗にも向いているようです。


f:id:satoyamanekokun:20200514055021j:plain


ラベルの写真も大好きな長野県池田町の大雪渓酒造株式会社さんの定番「蔵出し 大雪渓」です。池田町というと農大の同級生がおりますので、思い出深いのですが、秋日ごとに紅葉の色が変わっていく樹齢250年以上といわれる、大峰高原七色カエデなどの名所もありますし、いつかゆっくり行ってみたいところです。
ラベルに「山の酒」と書かれていますが、文字どうり北アルプスの長野県側の山小屋に泊めていただいて、夕食のときお酒をお願いするとこちらの「大雪渓」か「白馬錦」を出してきてくれます。
早朝から一日歩いて、夕食前に周りの峰々を眺めながらいただく一杯は全身に染み渡る思いがします。

ほのかな酸味にほのかな甘み、どちらかというと辛口だと思います。すっきりとしたやさしい味ですが後味の良さがいつまでも残る感じがします。


f:id:satoyamanekokun:20200514055157j:plain


先日、久しぶりに佐久平イオンモールに買い物に行って、お酒のコーナーを見てみるとありました。
この時期だけ並ぶ「氷雪貯蔵酒」です。本数も限られていますので、どうしてもいただいてみたくて2品目買ってもらいました。
蓼科山山麓の標高1850mの雪中で熟成貯蔵された、大澤酒造株式会社さんの氷雪貯蔵純米酒「大吉野」です。
精米歩合60% アルコール分17度以上 18度未満 やや華やかな香りとわずかに酸味を感じさせる香りが伝わってきました。
僅かに活性酵母のような舌ざわりを感じました。まろやかな熟成感と極々ほのかな苦みと酸味がこくの深さを感じる一品です。


f:id:satoyamanekokun:20200513060106j:plain


隣り合わせで並んでいたのは、黒沢酒造株式会社さんの氷雪貯蔵酒純米原酒「井筒長」です。
精米歩合65% アルコール分17.5度  佐久穂町 八千穂高原の白樺林の最高地点、標高1700mに大きな雪室を作って秋に仕込んだお酒を寝かせたということです。
ほのかでやさしい香りにすっきりした酸味と控えめな甘さという感じがします。アルコール分17.5度は少し高めですが、のどごしが爽やかなのでとても飲みやすい一品といえます。


f:id:satoyamanekokun:20200513060114j:plain


二本並ぶと兄妹または姉弟のようです。


f:id:satoyamanekokun:20200513060122j:plain


株式会社 古屋酒造店さんの精選「深山桜」を久しぶりにいただきました。精米歩合65% アルコール分15度 深山に人知れず咲く大木の山桜を思い浮かべるきれいな銘柄だと思います。実際の由来は、皇女和宮の行列が歴史の道、中山道を往った頃、弁財天の森を後ろに抱いて「青葉まじりにみずみずしく咲く深山桜」とうたわれた酒蔵が生まれ、今に地酒を伝えている。
ラベルに表示されていると通り、やや辛口、やや淡麗とありますが、くせがなくて飲みやすく後味は爽やかな酸味と甘みがほのかに残る感じがしました。またどんな料理にも合う感じがします。かれこれ30年ほども前のことでしょうか、寒造り 蔵出し「生原酒」という銘柄をすすめられていただいたことがありますが、とても美味しかったことを覚えています。


f:id:satoyamanekokun:20200516134414j:plain


この置物は今はなくなってしまいました佐久市内のショッピングモールで、中国物産展のような催しが開かれていた時にこの老人の表情が好きで買いました。
「少しの喜び」というようなテーマが、中国語で貼ってありましたが既に剥がれてしまいました。旅の途中でしょうか、少しお酒を買って旅の疲れを癒しているところだという気がします。


f:id:satoyamanekokun:20200516134442j:plain


子供たちも新しい生活に期待も不安も抱えて進学・進級したのですが、2か月以上も家で過ごしています。単純に入学を9月にすればいいというような問題でもありません。
台湾・韓国では感染者数を減らすことに成功しています。ここにきて韓国ではまた感染者数も増加しましたが、それまでは確実に感染者数を減少させるべく努力していたはずです。自粛・自粛も大切ですが、台湾・韓国の手法に学ぶことも多いはずです。サービス業で仕事がなくなってしまった方々も大勢います。こんな時に「検察庁法改正案」など審議すべきこととは思えません。「政治倫理綱領」の原点に返って、新型コロナウイルス対策に集中していただきたいと切に願う思いです。

コンサートにて

去る1月26日の日曜日は「まつもと市民芸術館」まで、待ちに待った「スリーハンサムズ」のコンサートに行きました。

 

f:id:satoyamanekokun:20200202170611j:plain
信濃毎日新聞」より

 

1972年に結成した「NSP」の中村さんと平賀さんに「ふきのとう」の細坪さんが加わって「スリーハンサムズ」を結成したということです。

 

f:id:satoyamanekokun:20200202171249j:plain

 

NSPは岩手県一関工業高等専門学校の同級生だった3人が、アマチュアバンドからスタートしたのですが高専といえば、国立で学業も優秀な方達だったと思います。

結成から15年後の1987年に活動を休止しますが、天野さんはソロでも活動を続けていたようです。そして、2002年に再び3人で活動を再開しました。

そして全国ツアー初日、天野さん最初の曲は泣いてしまって歌にならなかったということです。再結成できたことがほんとうにうれしかったんだと思います。

その2年後の4月、全国ツアーで松本に来ていただいたのです。最初に何で知ったのかは忘れてしまいましたが、空かさず女房に頼んで、音楽好きな前の会社の先輩ご夫婦も誘って、かなり前列の最高にいい席のチケットを手にすることができました。

 

f:id:satoyamanekokun:20200204185142j:plain

 

最初は何を歌ってくれるのだろうか、ドキドキワクワクしながら耳を澄ましていました。当然聞き覚えのある前奏、その曲は自分が一番好きな「弥生冷たい風」です。

懐かしくて、うれしくて、年甲斐もなく涙を流して聞いていました。この歌を最初に聞いたのは、確か高校卒業間近のころだったと思います。さみしいけど、なんといい曲だろうかと思いました。NSPってどんな方達だろうと想像を膨らませたものです。

当時は、レコードなんて買うお金もなく、NHK FMのディスクジョッキーで新しい曲を録音するのが楽しみでした。そして、ヒット曲「夕暮れ時はさびそう」デビュー曲「さようなら」懐かしい曲を次々歌っていただきました。

「夕暮れ時はさびそう」は、一関市を流れる磐井川の堤防で天野さんご自身が作った歌だということです。この曲といえば、中村さんのオカリナの音色がいいですよね。中村さんはこのオカリナが好きで、今でも同じものを大事に使っているのだそうです。

この年の2月、天野さんは大腸癌が見つかりましたが、活動を続けたということです。翌年2005年7月1日脳内出血して病院で亡くなられました。

そして昨年、2019年7月1日この磐井川の河川敷に「一関メモリアルスポット」が完成したということです。更に東北新幹線一ノ関駅の発車のチャイムは、この「夕暮れ時はさびそう」なのだそうです。いずれにしても、仕事が変わって環境の変化に落ち込んでいる時期だったので、とても元気をいただきました。

 

そして、天野さんが亡くなられたその翌年「長野NBSホール」だったと記憶していますが、天野さんと親交の深かったアーティストの皆さんの話を、ビデオで紹介していただいた企画にも参加しました。けれども自分は、最初に「さようなら」を3人で歌っている映像を見ただけで、さみしくて誰がなんと言っていたのかさっぱり耳に入りませんでした。この企画にも中村さんと平賀さんは来てくれていたんですね。

平賀さんはレコード会社の仕事に専念するということでしたので、もうステージに立つことはないのかと勝手に思っていたので、スリーハンサムズのコンサートは夢のような出来事だと思っています。

そのまた2年後の6月中村さんが、「長野NBSホール」に来てくれました。

 

f:id:satoyamanekokun:20200206124142j:plain

 

またまた、その時のチケットを膨大な日記帳の中から見つけました。

天野さんが細坪さんと親交が深かったということは知っていましたが、スリーハンサムズとして平賀さん中村さんと共に活動しておられたとは、驚いたのと同時に何ともうれしいことかと思いました。この日は、スリーハンサムズのCDは品薄のようなので、売られていませんでしたが、細坪さんのCDを買わせていただきました。

 

 

f:id:satoyamanekokun:20200206171222j:plain

 

天野さんが亡くなられて何ともさみしいことですが、この日このメンバーの皆さんと、この会場の皆さんの中に生きているという気がしました。

そして、けして風になっているとは思いません。生まれて来る前の世界に戻って、阿弥陀如来さまにお導きいただいて、極楽浄土にも行かれたかも知れませんが、もうすでにギター大好き少年に生まれ変わっていることだと思います。

アンコールに答えて3曲も歌っていただきました。最後に「また会いましょう」と言ってステージを後にしましたが、けして無理しないでご活躍下さい。そして、いつかまた是非長野県に来て下さい。

孤児たちのその後

近頃は12月に入っても暖かい日には、陽だまりでトンボの姿を見つけることができます。寒くなったのによく頑張って生きてきたなあと、褒めてやらずにはいられない気持ちになります。

7月にJA佐久浅間の佐久南部営農センターにいたあの子猫は、その後こちらの職員さんから話を聞きました。貰われていった家で「チャチャ」と名前をつけてもらって大事にしてもらっているということです。

f:id:satoyamanekokun:20191206080622j:plain

大きくなっただろうな。行き会ってみたいな。とも思うのですが、まずはひと安心しました。家の保護ネコたちも元気に大きくなって、ミルキーは家の中の人気者です。

f:id:satoyamanekokun:20191206125551j:plainf:id:satoyamanekokun:20191206125231j:plain

ハンちゃんはあれから1年以上が経ち、今年は自分が畑に行けば畑について来て
、暑い時には木陰で横になったりして楽しそうに遊んでいます。ズッキーニを箱詰めしている時は「ここにいなさい」と言うと、作業台の端で静かに見ています。
最近は色々な野生動物を見かけるし、夜は心配なので自分と一緒に寝ています。

f:id:satoyamanekokun:20191207104512j:plain
f:id:satoyamanekokun:20191207104700j:plain
f:id:satoyamanekokun:20191207105115j:plain

最初は自分の両足の間の布団の上に、すっぽり入って寝ていましたが、最近は布団の中に入って寝るようになりました。これから益々、寒くなるのでハンちゃんもこのほうが暖かいし、自分もそのほうが寝返りができるので楽です。

職場の友達の家の近くで野良猫が子猫を生んで、放置したのか親猫は見あたらずに子猫だけ3匹いたということです。栄養不良のせいか3匹とも下痢が続いて、そのうちの1匹は極端に食欲もなく、数日後に亡くなってしまったということです。あとの2匹は下痢も治って、元気よく飛び回っているようです。ただしこちらの友達の家にも先住猫たちがたくさんいるので、流石にこの2匹は家で飼うのは無理なのでほしい方を探しています。自分も友達に声をかけたりSNSで拡散したりして里親を探しています。できれば2匹一緒に飼っていただける方がいれば嬉しいのですが、頑張って探したいと思います。

f:id:satoyamanekokun:20191207212831j:plain
f:id:satoyamanekokun:20191214152711j:plain

お酒の話(1)

「幾山河 超えさり行ば 寂しさの 終なむ国ぞ 今日も旅ゆく」

1907年若山牧水が、岡山から広島に向かう途中で作った詩です。
この詩を口にすると自分は、前方が開けた晩秋の峠道が目に浮かびます。
若山牧水は、自然と旅とお酒を愛した詩人で有名ですが、佐久地方にも度々訪れて有名な詩を残されています。

「白玉の 歯にしみとほる 秋の夜の 酒はしづかに のむべかりける」

この有名な詩は、若山牧水が1922年佐久ホテルに逗留されているときに詠まれた詩であったことを最近知って驚きました。
佐久ホテルさんは、1428年 室町時代創業の長野県一の老舗旅館で「佐久鯉発祥の宿」としても有名です。年表を拝見すると、小林一茶葛飾北斎島崎藤村北原白秋種田山頭火という方々がご滞在されたことでも有名です。

今年は佐賀県の豪雨災害に続いて、台風15号台風19号が甚大な被害をもたらしました。千葉県では2度被災された方々もおられるということですので、謹んでお見舞い申し上げます。

長野県のこちら東信地方もあの日、一日で500㎜を超える雨が降り千曲川の支流が至る所で氾濫しました。そして本流の千曲川に支流の水が集まっていったので、長野市 穂保では雨が止んでから堤防が決壊してしまいました。


信濃毎日新聞」より

東日本大震災でも気持ちはあったのですが、遠かったためなかなか一歩を踏み出せないでいたのですが、今回はすぐ地元でも被災された家がありましたので、可能な範囲でボランティア活動に出かけていきました。

若い方達と一緒に土を運んで汗かいて、一緒にお昼ご飯いただきながら話して何とも清々しい気持ちになりました。それと同時に、日本の政治の行方は何とも怪しい方向に進んでいますが、ボランティアに参加している若い人達を見ていたら、「日本はまだまだ大丈夫、頑張ろう」という気持ちになりました。

そして、今もなお避難所で生活しておられる被災者の方々には、一日も早く平穏な生活に戻れますようお祈りいたします。

話があちこちになってしまいますが、こちらの詩は1925年 若山牧水佐久市立岸野小学校に立ち寄られたときに詠まれた詩です。

「わか竹の 伸びゆくごとく 子どもらよ 眞すぐに伸ばせ 身をたましひを」

この詩は、1960年に岸野小学校の校歌に制定されました。日本で一番短い校歌だということです。


佐久市立 岸野小学校にて

「ひとの世に たのしみ多し 然れども 酒なしにして なにの楽しみ」

この詩は、若山牧水が何処の地で詠われた詩であろうか。何と佐久市のホームページを閲覧していると、同市内の仙緑湖にこの歌碑があるということです。

仏教ではお酒というものは、あまり良いイメージがないもののように思われているようですが、日本古来の神道では神様にお供えする神聖な飲物です。その歴史は古く、弥生時代までさかのぼります。

新海 誠監督のアニメ「君の名は」で、
主人公の「三葉」が神社の縁日で巫女として、「口噛ノ酒」を造っているシーンがあります。弥生時代は「刀自」て言って、家事を取り仕切る女性がこの「口噛ノ酒」を造っていたということです。この「刀自」が現在の「杜氏」と呼ばれるようになったということです。

今のように酵母や麹があった訳ではないと思いますので、炊いたお米を口の中で噛みむことによって、唾液の中の酵素でやや糖化したお米が野生酵母によってアルコール発酵を促したのですが、今のように飲むというよりは、お箸で食べるようなものだったようです。

そして奈良時代には「酒の司」という役所が設けられ、麹を使って本格的な酒造りが行われたということです。

江戸時代のお酒はミリンのように甘かったということですが、甘いものが貴重な時代なのでそれは格別なものだったようです。

自分もお酒は好きです。10年ほど前に
「利き酒師」の資格も取りましたが、認定証をどこかにしまい忘れてしまいました。

当時は朝もかなり早起きして勉強して試験に臨んだのですが、今ではすっかりお返ししてしまいました。

会報と一緒に、こんなステッカーが送られてきたこともありました。

秋なると「ひやおろし」という言葉を耳にしますが、この意味は冬搾ったお酒を秋まで涼しいところに貯蔵して、出荷するというものです。貯蔵中に香味がまろやかになり、熟成されて味わい深くなるということです。
先日、娘と一緒に上田市立美術館に「東信地区 高等学校美術展」を見に行きました。娘も初めて画いた油絵を出展していました。


娘の油絵「力」

昨年は佐久市立近代美術館で開催されましたが、今年の作品は更にみなさん磨きがかかって力作ぞろいでした。娘も提出期限近くには、土・日も返上して学校に行って仕上げていました。

娘たちは一人一人公表してもらっていたので、かなり時間がかかるようです。別の部屋の個展も見学させていただきたいてもまだ時間があったので、隣のアリオで宝くじを買って、食品売り場に行きました。

さすがに上田まで来ると、並んでいるお酒の種類も違いますので、この時期だけ味わうことのできる一品を探そうと思ったのですが、それでもかなり迷った末、白龍酒造株式会社さんの「ひやおろし」と一言入ったこちらの1本を選びました。上品な香りにクセがなく、とにかく喉越しが良くてすっきり美味しいお酒です。お酒には醸造元の思いがこめられていますので、自分のコメントと食い違う部分がありましたらお詫びを申し上げたいと思います。

ひやおろし」という言葉の語源は、貯蔵前に殺菌のための「火入れ」をして、2回目の「火入れ」をしない「ひや」と呼ばれる状態で貯蔵し、秋になって卸されるため「ひやおろし」と呼ばれるということです。貯蔵庫内の温度と外気温が同じになった頃が出荷の目安ということで、その時期が10月頃ということです。10月1日が「日本酒の日」というのも理屈に合っている気がします。
近頃では、9月には既に店頭で見かけることが多いようです。

そして最近では、スキー場の雪の中に貯蔵しておくものや湖底に沈めておくものに、ダムに貯蔵しておくものなどがあり、時代ともに貯蔵場所も様変わりしているようです。
今は日本中の酒造会社さんがしのぎを削って美味しいお酒を造っています。自分は美味しいものにランクをつけるということが嫌いです。それぞれのお酒に良さがあり魅力があるからです。自分が印象に残った銘柄やこの時期いただきたいお酒を記録として残しておきたいので、この記事を作っています。

こちらのお酒はアルコール度数19度で度数は高いですが、まろやかでしっかりと美味しいこの時期限定のお酒です。武重本家酒造株式会社さんの「ダム内生熟成」です。

ベースとなっているのは、こちらの「蔵内 生熟成」だと思いますが、微妙な貯蔵条件の違いを感じながら、飲み比べてみるのも楽しいと思います。


こちらは千曲錦酒造株式会社さんの活性純米生原酒「搾ったまんま」です。無濾過、無加水で更に火入れをしない文字どうり生原酒です。アルコール度数17度と高めですが爽やかなフルーツのようで尚かつ深みのある美味しいお酒です。

またこの時期に購入して、冷蔵庫に保管して置いたものを暑い季節にいただくのもまた良いと思います。自分は今年の正月が過ぎてから購入した1本を、大切に冷蔵庫にとっておいて勿体なくて封を開けられないでいたのですが、先月の誕生日に美味しくいただきました。

「日本で一番小さい酒蔵」という 戸塚酒造株式会社さんの「しぼりたて」という銘柄です。季節限定で年末に店頭に並びますが、ツヤのある淡い琥珀色の中身と相まって、まさに「しぼりたて」の美味しさを感じることができると思います。年末年始に一度はいただきたい一品です。

日本で一番名の通っているという、諏訪市の宮坂醸造株式会社さんの「真澄 純米吟醸 原酒 あらばしり」という銘柄です。毎年発売日を楽しみにしているファンも多いということです。この蔵で真澄の発酵中の醪から、極めて優れた性質の酵母が発見され「醸造協会酵母7号」と命名されました。この酵母は通称「7号酵母」または「真澄酵母」と呼ばれ、またたく間に全国の酒蔵に普及すると同時に真澄の名が全国に広がったということです。

神道でお酒は、日本の神々と私たちをつなぐ大切な存在です。そして神様と一緒に飲むお酒、それが日本酒だということです。
そしてまた、この時期だけの季節限定の美味しいお酒も店頭にお目見えしますので、美味しく楽しくお酒をいただいてみたいと思います。